節分_1~1.JPG節分は冬より春に移る「季節の分れ目」で 大寒より十五日目
立春の前夜2月3日にあたります。暦の上では春とはなりますが、
春とは名ばかりで実際には余寒が厳しく冴え返る日々が続きます。

 

節分には「鬼は外、福は内」と連呼し鬼打豆を捲き、
門口へ焼いた鰯の頭を柊にさして悪鬼除けを致します。
柊(ひいらぎ)葉の「とげ」が鬼の目を刺し、
焼いた鰯を食べる習わしは、鰯を焼くにおいが臭いからとて、
疫鬼よろず諸々の厄が逃げていくのだと云い、

 

また一年の砂おろしに蒟蒻の白和えを食べたりする風習が、
新しい春を迎える意味からも平安室町の昔から今も変わりなく
続けられている早春の年中行事のひとつでございます。

 

  今週の膳は、春を迎える「節分」をテーマとして
  節分鰯の梅煮焼、ふろふき葉付き小蕪
  節分白和え、子宝なます、地鶏立春蒸し
  揚げ蕗の薹とろろ汁、お口すすぎは 芹茶 です。

 

季節の移り変わりは早いもので 待ち遠しかった春はもうすぐです。

2011-01-31 11:02 | トラックバック(0) | コメント(0)
夜咄.jpg  今週は、「手造り和蝋燭」の ほの灯りで「夜咄」のお食事をお愉しみ下さい

夜咄とは寒い冬の夜長に黄昏れ時から催される茶事七式のひとつとされ、
明暗の対照と寒暖の差異を楽しむもので、温かさが何よりのご馳走でございます。
「夜も長いことゆえ、いましばらく語り合いましょう」と、ひとつの火を囲み身も心も
暖め合うのが夜咄の茶事でございます。

当亭は茶席ではありませんので酒を楽しむ酒亭として、夜咄の茶事ならず
「夜咄の酒事」とし平素より薄暗い亭内にて和蝋燭の ほの灯りでお気軽にお酒と
お料理を楽しんで頂きたく、そして「一服の温かさ」を差し上げたく存じます。

   今週の酒肴膳は、春を待つ「夜咄」をテーマとして 
    鯛蕪蒸し、蕗のとう豆腐、猪山家煮
    早わらび焼烏賊、しめさば柚子黄身酢和え
    大徳寺麩汁、 お口すすぎは、生姜酒 です。

自然の微妙な変化に繊細な心を働かせた茶人は、"空の色に" "折節の淡雪に"
さては"障子に映る日差し"にも ひそやかな春の訪れを感じ取ったとか・・・現代の
都会生活では自然との触れあいが あまりにも乏しく、ともすれば人の心もすさみがち
になります。 寒い今宵は、囲炉裏の炉火を囲み心やすらぐ和蝋燭のほの灯りで
酒を酌み交し語り合うひとときに 日常から煩わしさから離れ心ほぐして頂ければ、
この上ない幸せに思います
2011-01-19 16:02 | トラックバック(0) | コメント(0)
img_645798_51409145_0.jpg大鍋で 「グツグツ」音をたてて煮える黄金の味噌合わせ「 骨正月寒鰤大根煮き 」

正月終わりの節目と云う意味で、一月二十日を「二十日正月」と申します。
京阪では正月用の鰤や鮭の残りのあら骨を味噌や酒粕の中に入れて、
牛蒡や大根と共に煮て食べることから 俗称「骨正月」と申します。
鰤は、小さい時から成長するに従って名を変えていくので出世魚として
縁起が良いとして祝うもので、これで総てお正月は終わりましたと云う訳です。

 今週の初の膳/酒の肴膳は、「骨正月」をテーマとして
  骨正月寒鰤大根煮、寒鯉山椒焼、慈姑煎餅
  むかごと木耳の柚子味噌、蒸し鳥と芹の土佐酢
  麦正月揚げとろろ汁、 お口すすぎは、蕗の薹 です。

石川県では「乞食正月、奴正月」とも云い、京都府下(竹野郡)では「ハッタイ正月」
また、中国地方では「麦正月、とろろ正月」などと云って、これらを総称して「二十
日正月」と申すそうでございます。二十日は大寒を迎え、寒さが最も厳しくなるこんな
夜は熱々の「火の味」が 何によりもご馳走となりましょう。お風邪を召されぬように
呉々もお気を付け下さいませ。
2011-01-16 17:27 | トラックバック(0) | コメント(0)

織部いわし

2011年1月12日

毎年一月の「寒」の頃になれば、寒の食材を使った寒ならではのご提案をして

おりますが、寒鰤を始め、寒牡蠣、寒鯉、寒鴨、寒干うるめ鰯 などエトセトラ.....
その中でも寒の食材には勿論、その年の気候にも左右される「織部いわし」は、
毎年試行錯誤これがベストと云うことも無く、両条件が揃ってと云うことじゃろうか!?

 

織部いわし.jpg 頭&尾っぽ&腸を切り除き、鍋に竹皮を敷き何重にも綺麗に並べ番茶で炊くこと
数時間。その間 目を離すことなくアクを取り除き、いわし特有の臭みと塩気を取り
去ります。鍋を移し変え、白出しに酒&味醂&濃口古式醤油&砂糖&黒飴等を加え
半日焚き染め、更に昆布&山家実山椒&甘塩梅干し蜂蜜漬を加え、炉の炭火で
コトコト煮浸しすること前工程含め一昼夜。そして火から鍋を上げ常温になるまで
味を含め冷まして寒干しすれば身が「きゅっ」と引き締まり、しっとり感のなかに
何とも云えぬ歯ごたえが溜まりません。

 

さて、調味料や作業工程からすれば甘露煮と勘違いされますが、違うちょります。
仕上がりが織部焼きの焼き肌に似てるところから「織部いわし」と申すとか、
関西辺りの「いわしの梅香煮」とは ちょっと風合いの違う珍味料理で毎年この時節
常連様が楽しみにして頂く酒の肴ですが、出回り始めた新酒の酒の肴として、
また解して茶漬けにしても最高ですぞ。 是非ともお試しあれ。

 

今週の「鏡開き膳」には、この「織部いわし」を召し上がって頂いておりますが、

今週以降は、「一品料理」としても召し上がり頂けます。尚、品切れご免となります。

2011-01-12 15:30 | トラックバック(0) | コメント(0)

001.JPGさて十一日は「鏡開き」。遠く平安時代の新年の行事のひとつとして歳首に
長寿を祝って大根、押鮎などを食べる習慣が、室町.江戸時代になって武家では
男子は「よろいびつ」に 女子は「鏡台」の上に供えた鏡餅を、刀柄(はっか)
初顔(はつがお)の祝いとして、二十日(はつか)におろして食べたのですが、
しかし後に三代将軍家光の忌日となった為、二十日を避けて何故か十一日になっ
たそうでございます。又、それ以来この鏡開きの行事は鏡餅を刃物で切ることを
忌み、手や木槌で割り開いたことにより「鏡開き」と云われおります。

 

 今週の酒肴膳は、「鏡開き」を、テーマとして
  お鏡餅揚げ煮、寒鴨黄身酢、五色なます
   慈姑真薯と焼きあなご、織部いわし
  蕗のとう味噌汁、 お口すすぎは、松の実です。

 

昨今のお鏡餅は真空パックとやらで、すでに個々に切り分けられ 合理的で便利と
云えば便利ですが、何とのう味気なく食文化も失われつつもあります。
ともあれ今日は成人の日」。鏡餅の頑強な固さには当惑致しますが、おのずから
自分の道を開くにも鏡餅を我が手で渾身の力を込めて切り開くが如く歩み生きて
頂きたいものですね。

2011-01-10 13:29 | トラックバック(0) | コメント(0)

最近の若者は「酒の飲み方・味わい方」も知らんなどと云われますが、
実はそうでもないようです。年を重ねた私達から、その「新成人のお手本」ともなり
「酒道」の心を伝えたいものでございますね。

その「酒道」とは室町足利時代に起り「茶道」や「華道」が今に残り栄えておりますが、
どうした理由か江戸時代中期にこの幻の修道だけが亡んでしまいました。
「酒道」とは酒をとうして酒の真髄を知り、己の精神を修養し、そこから得られた
礼儀や間をとうして同席者同士が、互いに敬い合うものを申すそうでございます。

若い方をお連れになった高配&上司&先輩方が、その若者に向かって「お前」
呼ばわりをされる方がおられますが、炉端を囲む空間は皆様対等な空間でもあり、
その炉辺の語らいは次の世代へと受け継がれてゆくごく自然な姿と共に大切な
和合(コミュニケーション)の場でございます。

それもこれも先達の受け売りと、「庄屋のひとりごと」で ございます。

2011-01-10 13:23 | トラックバック(0) | コメント(0)

迎春.jpg        

          新年明けましておめでとうございます。
        本年も御贔屓賜ります様お願い申し上げます。

 

陰暦いわゆる旧暦では新年すなわち一年の初めを立春(二月四日頃)に合わせるよう
にしていたので新年は同時に迎春でありました。春を迎える喜びの中に新年を迎える
祝意も込めていたのでございましょうね。今は失われつつある「松飾り・餅花・お鏡餅・獅子頭・競い独楽」など等、「正月の風情」と「迎春の膳」をお愉しみ下さい。

 大福お屠蘇.jpg         新年四日より初店の 今週の膳は「迎春」をテーマとして
          寒鰤寿焼き、七種がゆ、利休いりこ
          あん肝柚子おろし、鴨たたき寄せ熨斗人参添え
          蛤真薯清し汁、 お口すすぎは、大福お屠蘇 です。

 

正月の七日には春の七草「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、
すずしろ」を入れた七種(ななくさ)粥を食べる習わしがありますが、この行事は
七種粥を食べると万病を除くと云う古い習わしで、陽暦では自然の状態で七種は
生え揃うものでもなく、もとは田植えに先立って行われた行事が正月に移されたもの
だそうです。ともあれ七種粥は、心身の浄化を図る為の古人の知恵でございます。
古人すなわち先達は、はかり知れない食生活の知恵を今に残されております。

2011-01-01 00:56 | トラックバック(0) | コメント(0)
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