y200500c_A1.jpg心忙しい年の暮れ。いろいろと思い出の多かった今年も後数日となりましたが、

一年が終わる大晦日の週に当亭では、ひとと歳の水の恩を送るために茶家同様に

除夜釜をかけます。水と火がなくては茶湯は出来ぬと知りながらも、つい忘れがちに

なるのが「水の恩」。それゆえに年の境い目に改めて大年を惜しみ、感謝の念を新た

に致すのでございます。
  
 今週の初の膳/酒の肴膳は、「年越」をテーマとして 
  つもごり鴨蕎麦、春菊不老長寿和え
  鮭かぶら巻き、柚子田楽、烏賊にごり焼
  除夜粥汁、 お口すすぎは、芹 昆布茶 でございます。

やがて、とこからともなく除夜の鐘の音が、強く五十四、弱く五十四、合わせて

百八声。これは十二月、二十四節気、七十二候の合計がこの数だそうで、

人間の煩悩(心身をまし乱す迷いのもと)の総てを鐘の響きにのせて吹き祓う

のです。

 

今週では最今の不景気を吹き飛ばさんが如く 皆様とご一緒に「餅搗き」を致し、

搗き立て餅をお召上がり頂きます。 本年は29日までの営業とさせて頂き、

身勝手ながら 30日から新年明けまして3日までは正月休みを頂戴致します。

尚、新年1月4日初店よりの営業でございます。

皆様には何卒良い年をお迎えなさいますよう お祈り申し上げます。 亭主合掌

2010-12-26 16:42 | トラックバック(0) | コメント(0)

冬至は二十四節気の暦の一つで、太陽が赤道から最も離れるときで昼間が最短、

夜間が最長の日でございます。冬至から日脚が伸び太陽の復活してくる日を祝う

風習から、南瓜を食べると中風にかからないとか、柚子湯に入ると風邪を引かない

などと云われ、古来より一年を健康で送る為には、人は「運、鈍、根」を身に付けて

おかねばならない故に、運「ン」の音の二つ重なる食材を七種食べて開運、厄除けを

致しました。今週のお膳には、その運「ン」の音の二つ重なる食材を七種組み入れた

お献立です。

 今週の初の膳/酒の肴膳は、「冬至」をテーマとして
  冬至南瓜ほうとう、寒天寄せ柚子味噌
  荒巻鮭酒焼き、金銀冨貴、蓮根鴨きんぴら
  曙人参軽羹仕立て、 お口すすぎは、柚子湯です

又、冬至は火祭りの行事として、柚子を縁の下に入れておくと火を防ぐとも言伝えも
ございます。ともあれ冬至の行事は、食生活が豊かな時代になっても、寒さというス
トレスに対応出来ないことの多い現代人に対して、色々と反省すべき示唆を与えてく
れておりましょう。

2010-12-19 15:02 | トラックバック(0) | コメント(0)
 仏手柑.jpg      仏手柑 (ぶっしゅかん)
 
この不気味な形が、なんと手の指の形をしているので
この名があるそうで、初めて見る人は千手観音を彷彿とさせる
奇妙な姿をしており、これが果物とは形から信じ難く
しかし正しく柑橘類の一種なのです。その名前にふさわしく
釈迦の生まれた国インド東北部原産のシトロンの一品種で
鉢植えや盆栽として愛されきました。 生食はできませんが、
果実を砂糖漬けにした仏手柑漬けも販売しているそうで
仏手柑には、 体内の毒素を出すと言われ古来より漢方として
珍重されております。

さて 知る人ぞ知るこの仏手柑は、古くお茶会などには
この時期なくてはならないものと云われておりますが、
優雅な香りと仏手柑の姿は芸術品とも言えるようで、
これを床の間に飾ってお茶や酒などを楽しむ位の風情が
あってもよいものですね。

当亭では「お福さん」の前に鎮座ましましておりますが、
もし実物にご興味ありましたら、是非ともご来亭下さいませ。
2010-12-17 18:20 | トラックバック(0) | コメント(0)

一年中出回っている大根ですが、晩秋から初冬にかけて旨みが増し始め、寒さが厳しくなる12月から2月頃には甘みを増した冬大根の旬を迎えます。栄養的には、ビタミンCと食物繊維が豊富に含まれ体を温めて体力を回復させる作用があると言われております。収穫時期により春大根・夏大根・冬大根に分けられますが、「大根おろし」には辛みのある夏大根が適し、甘みのある冬大根や春大根は「おでん&大根さらだ」に最適です。

 

さてさて、当亭の早春名物料理の「かにみそ春大根」が待ち遠おしいお客様のご要望に応え、甘みを増してきた冬大根で「かにみそ大根」を始めることに致しました。かに味噌に卵黄・??・地酒を混ぜ合わせ酒が蒸発するまで、とろ火でじっくり練り上げた「自家製かに味噌」を生の冬大根の上にたっぷり乗せて召し上がり頂きます。瑞々しい大根の甘みと、まろやかで濃厚な旨みのある蟹味噌との相性は抜群で、これまた酒の肴には堪えられません。当亭おりじなる料理「かにみそ冬大根」を是非どうぞ。

2010-12-16 13:27 | トラックバック(0) | コメント(0)

「事納め」が、まだなのに「事始め」とは 何ぞやと思われてる方もおられましょうが、
古来、陰陽学から陽の数字の極みとされた師走の十三日を「事始め」と申し、

正月の準備に取りかかったそうです。正月の準備に取りかかると云うことは、

事は始まったと解釈しても宜しいようで、 京阪地方の商家、茶家、芸能界では

この日、衣服を改め日頃恩恵を受けている主家へ鏡餅を持参し祝着の意を表す

のが習わしで、この餅を「事始めの餅」と申します。事始めの礼も、歳暮の習わしも、

由来はともあれその心は同じであり、一年の終わりに感謝を込めて贈り物を持参し

御挨拶すると云うことは、これは人間の気持として自然な習わしでございましょうね。

 今週の初の膳/酒の肴膳は、「事始め」をテーマとして
  海老真薯吉野仕立て、落ち鱚末広うに焼き
  姫くわい揚げ、蕪千枚重ね寿、比婆蒟蒻田楽
  お事汁、 お口すすぎは、揚げ餅 でございます。

事始めのこの日から地方によっては門松を立てる所もあり、煤払いをする地方もあり
中国、九州では「正月始め」と云い、岐阜では「正月起こし」とも申すそうです。
早いものですね 約3週間後には正月を迎え、早や一年を終わろうとしております。

2010-12-13 14:42 | トラックバック(0) | コメント(0)

冷え込んできたこの頃になれば、いよいよ広島牡蠣が目を覚まし美味しい時節ともなります。古くは室町時代終わり頃から「かきの養殖」が始まり全国に分布しておりますが、安芸の国では天文年間に養殖法が発明されたとも云われております。広島での牡蠣の養殖が盛んなのは、瀬戸内海の島々に囲まれた広島湾の波が穏やかな環境と、海の幸は川から流れ出る「山の養分」が不可欠です。広島では母なる太田川から豊かな養分が運ばれ、牡蠣養殖に適した自然環境にあるからなのです。

 

広島では海の幸&山の幸に恵まれ過ぎて、創意工夫を凝らした郷土料理と云われるものが数少ない地方でもありやんすが、中でも牡蠣の代表的な郷土料理として「牡蠣の土手焼き」があげられます。最近では「牡蠣の土手焼き」と称した「土手鍋」が主流となりつつあるようじゃが、そもそも「牡蠣の土手焼き」とは、鍋の周囲に味噌を塗って土手を作り出しは殆ど加えず、その中に牡蠣や笹掻き牛蒡などの野菜を入れて煮て火が通ったら、味噌土手を少しずつ崩しながら味を付け焼きするもんじゃけ~ 牡蠣から滲み出る旨味汁と味噌との絶妙な味わいは溜まらんよ~。一年ぶりに、その土手味噌仕込みました。八丁味噌始め5種類の味噌に卵黄&練り胡麻等など大鍋でぐつぐつと練り上げ、私のほっぺに飛び散るようになりゃ~、つやつやとした土手味噌の

完成です。後はぷりぷりの牡蠣とお客様の笑顔を拝むのみですがの~

 

ともあれ、グリコーゲンやミネラル類の栄養分も豊かで、海のミルクとも呼ばれる広島牡蠣は、これから寒にかけてが食べ頃。当亭では「土手焼き」を始め「白葱地酒蒸し焼き」&「昆布焼き」&「柚子味噌釜」に「おかき揚げ」などエトセトラetc. 楽しみ方は色々ですが、それぞれの味を是非ともご賞味あれ。

2010-12-10 14:48 | トラックバック(0) | コメント(0)

桶酒ok.jpg        杉の木桶で頂く お燗酒の 「 桶酒 」

 

世の中スピード&スピード時代の今どきに「ちろり」なるもので、炉端の湯煎で、のんびり酒燗なんて少なくなりつつあるようですが、折角に丹精込めて造られてきた地酒じゃもの可愛がって燗せにゃ~いけんのです。それも爐談亭らしくて良いものかとも思うちょります。

さて、不思議なものです。銚子&ちょこでの熱燗は、ともすれば「ムッ」とくるものがありますが、杉の木桶でいただく熱燗は不思議や不思議それを感じさせられません。

  昔から、杉材の持つ香気と木酢(もくさく)の作用が
  日本酒の風味を良好にするために酒樽としても
  杉が欠くべからざるものとされてきました。
  当亭特注の"杉の木桶"に お燗酒を入れて
  召し上がってもろうちょります「桶酒」は、
  広島地酒が 甘口でもなく辛口でもなく、
  杉木桶の作用で 旨口へと口当りよく変化致します。

ぜひ お召し上がり頂きたい当亭自慢の燗酒でございますが、ただし、一杯じゃ~済まんよ! その木酢の作用で咽越し良く飲み干した矢先に尾を引いてしまい 2杯3杯と続きますぞ~   ともあれ 「冷っこい冷酒に、人肌ぬる燗&あつあつ熱燗」など酒の愉しみか方は様々ですが、冷え始めた今宵は出回り始めた冬の味覚と広島地酒に舌鼓を打つなんて良いものですね。 

 

因みに、今注目される広島地酒/魂志会5蔵 (冨久長・宝剣・天寶一・雨後の月・賀茂金秀)の新酒が出揃いました。 今年の「新酒しぼりだて・五種唎き酒」をお楽しみ下さい。

2010-12-07 14:19 | トラックバック(0) | コメント(0)
炉辺.jpg冬構えの済んだ頃より、冬の寒さも厳しく雪の多い地方では冬籠りの季節となり、
昔の農家では囲炉裏の生活が始まったものでございます。煤けた天井からは自在が
下がり煮炊きする鍋がかかり、炉火を囲んでの食事や団欒の集いは、冬の農家の生
活の中心となる場所でございました。その炉辺の語らいは昔話、土地の風習、また
今日の話題等、次の世代へ受け継がれてゆく自然な姿でございましょうね。 

 今週の初の膳/酒の肴膳は、「炉辺」をテーマとして
  ほっけ炉辺むしり、身欠鰊大根炊き
  鴨どうふ、一文字ぐるぐる、冬漬物博多巻
  猪菜山家汁、 お口すすぎは、にごり酒でございます。

「 悲しみに 喜びに寄る 大炉かな 」 <山本作治朗>
燃えさかる火を囲んでは悲しみを語り合い、喜びに集う大炉は、その家のすべてを
物語り知っているのでございましょう。寒い今宵は、現代の生活様式では忘れられ
つつある炉辺の酒肴と談笑をお楽しみ下さい。
2010-12-06 15:21 | トラックバック(0) | コメント(0)
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