名残り

2009年10月05日

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秋風が吹く頃ともなれば、香魚とも呼ばれる鮎は産卵のために清流を下り
短い一生を終える子持ち鮎を「落鮎」とも云います。
その子持ち鮎を丸ごと焼いてほうばる!これぞ実りの秋の醍醐味とも
申せますが、その鮎を素焼きし、番茶で下炊き、更には朴葉の香りを添えた
合わせ出しでコトコト弱火で炊く事5時間・・・・・煮浸たしに致しました。
何処が身やら黄金色の はち切れんばかりの卵をのぞかせる子沢山で
突き出した腹から卵がのぞく様子は、いかにも食欲をそそります。
口の中ではじけるような独特の食感は、九月下旬から十月いっぱいの
そのわずかな期間だけ。夏の鮎とはまた違う美味しさの「名残りの季節」を
代表する川魚です。

 

また昔は十月の茄子を「名残り茄子」又は残り茄子を木に付けたまま売りに

来たので「木なり茄子」とも申します。秋が深まるにつれ肌理がこまかくなり

甘味を含んだ茄子は美味しゅうございます。

   今週の初の膳 酒の肴膳は、「名残り」をテーマとして

   落ち鮎朴葉煮、梨と水前寺海苔の白和え
   走り蕎麦がきとろろ、菱の実、たたき酢牛蒡
   名残り焼茄子ずんだ汁、 お口すすぎは、青紫蘇です 

古語辞典によりますと「名残」とは「波残ナミノコリ」の約であるといいます。
波の引いた後に、なお残る物そこから転じて、あることの過ぎ去った後まで

尾を引く物事や感情の意です。
暦の上では来月で秋も逝きますが、夏秋の天地の恵みを感謝しつつ、
この季節ならではの自然の真味を心静かに味わうべき秋だとは存じますが、
「不時不食/時ナラザレバ食ワズ」この言葉の意味を私達は、改めて考えて

みる必要があるようでございます

2009-10-05 15:35 | トラックバック(0) | コメント(0)


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